当センターは、医薬品中の元素不純物試験を行っています。
各種元素の分析や分析法バリデーションについて、お問い合わせください。
医薬品中の元素不純物については、ICHQ3Dガイドラインを踏まえた「医薬品中の元素不純物ガイドラインについて」(平成27年9月30日付薬食審査発0930第4号)が発出され、平成29年4月1日以降承認申請される新医薬品に適用されており、今後既存製剤への適用拡大が検討されております。
また、第十七改正日本薬局方第二追補では、一般試験法に元素不純物試験法が新たに設定され、第十八改正日本薬局方では、実質的な取り組みが求められております。
元素不純物は、各元素のPDE値や製造中に存在するリスクに基いたクラスに分類され(表1)
各元素ごとにPDE値から換算された閾値が設定されております。(表2)
表1 元素不純物のクラス分類
クラス | 元素 |
---|---|
クラス1 | Cd Pb As Hg |
クラス2A | Co V Ni |
クラス2B | Tl Au Pd Ir Os Rh Ru Se Ag Pt |
クラス3 | Li Sb Ba Mo Cu Sn Cr |
その他 | Al B Ca Fe K Mg Mn Na W Zn |
表2 1日投与量が10gを超えない製剤の元素不純物許容濃度(μg/g)
クラス | 元素 | 経口製剤の濃度 | 注射剤の濃度 | 吸入剤の濃度 |
---|---|---|---|---|
クラス1 | Cd | 0.5 | 0.2 | 0.3 |
Pb | 0.5 | 0.5 | 0.5 | |
As | 1.5 | 1.5 | 0.2 | |
Hq | 3 | 0.3 | 0.1 | |
クラス2A | Co | 5 | 0.5 | 0.3 |
V | 10 | 1 | 0.1 | |
Ni | 20 | 2 | 0.5 |
分析機器の紹介(一例)

マイクロウェーブ試料分解装置:TOPwave

誘導結合プラズマ質量分析装置:Agilent 7900 ICP-MS